遺言イメージ

遺言で遺留分の調整をした人がいます

知人の会社オーナーが遺言書を作成しました。
資産を税理士に評価してもらったところ、自宅不動産が約1億5千万円円、会社の不動産が約2億円、会社の株式が約4億円、銀行預金などの金融資産が5千万円で、合計8億円になりました。
そのオーナーには法定相続人が3人いて、配偶者と長男、長女です。
来年の1月から相続税の基礎控除が、現状の5千万円プラス1千万円かける法定相続人の数から、3千万円プラス6百万円かける法定相続人の数に引き下げられます。
その結果、法定相続割合通りに相続したとして、オーナーに万一の場合には、相続税が1億3千120万円かかると税理士から言われました。
オーナーは50歳ですので、今すぐ亡くなる可能性は低いものの、金融資産が5千万円しかありませんので、万一の場合の相続税の納税資金を確保するために生命保険に加入することにしました。
健康である間に生命保険に加入しておかなければ、病気になると加入できなくなってしまいます。
また、50歳の今なら加入できますが、高齢になっては入れなかったり保険料が高くなったりします。
このオーナーは後継者として同じ会社で働いている長男に会社の不動産と会社の株式は全て相続させたいと考えています。
配偶者の税額控除は最大限利用するとしても、将来的には配偶者が亡くなった場合に、自宅の不動産を含めて不動産と会社の株は長男に遺したいのです。
その結果、長女に相続させられるのは金融資産の5千万円だけになってしまいます。
長女の法定相続割合は4分の1ですから2億円であり、遺留分はその半分の1億円です。
長女の遺留分を侵害するのは本意ではありませんので、生命保険の受取人として長女を指定することを考えました。
相続で遺せる財産は金融資産の5千万円だけでも、生命保険金を受け取れれば、長男との公平が保てると考えたのです。
しかし、その相談を受けた税理士は、別の提案をしました。
生命保険金の受取人を長男にして、相続発生後に代償分割をするという内容です。
長女が生命保険金を受け取ったのでは、長男は金融資産を相続していませんので相続税を支払うことができません。
また、生命保険金は受取人の固有財産なので、遺留分の計算には含まれないため、長女の遺留分侵害は解消されないのです。
そこで、税理士が提案したのが、負担付き遺言です。
長男が相続発生後に生命保険金から長女に一定の金額を贈与することを条件に不動産を株を長男に相続させるという内容の遺言書を作成しました。

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