遺言イメージ

遺言書の効力を有効に活用する方法について

私は弟と2人兄弟です。
私も弟も既に結婚して実家を離れ、それぞれ独立して生計を営んでいます。
実家では、現在父と母が暮らしていますが、2人ともそれなりに高齢になってきました。
日本人の平均寿命からすると、母よりも父の方が10年位早く亡くなることになるのではないかと思っています。
もちろん、母の方が先に亡くなってしまう可能性も否定しきれませんから将来のことはわかりませんが、父が先に亡くなった場合には、父の財産を全て母に相続させてやりたいと考えています。
私も弟も父の遺産をあてにしなくても暮らしていける状態ですし、いずれ母が亡くなればその時点で残っている財産を相続することができます。
また、税金の面からも、母が一人で相続する形にするのが一番有利だと考えられます。
弟にも異存はないので、そのあたりの問題は何もないのですが、よく考えてみたら他の問題があることに気がつきました。
最初、ただ漠然と私と弟が相続放棄さえすれば、母に父の全財産を相続させてやることができると考えていたのですが、父の兄弟が存命であることに気がついたのです。
私と弟が単純に相続放棄しただけでは、母と父の兄弟が共同相続人になってしまいます。
また、もしも父の兄弟が亡くなっていたとしても従兄弟たちがおりますので、代襲相続が発生してきます。
それらの人が確実に相続放棄してくれるという保証はありませんので、法定の割合で遺産分割請求されてしまったら、場合によっては家を売らなくてはならなくなってしまう可能性もあるのです。
その事実に気がついた私と弟は、父を説得して、母に全財産を相続させるという遺言書を作成してもらいました。
まだ元気な父に遺言書の作成を頼むのは少々気が引けましたが、逆に言えば、元気だからこそ頼むことができたとも言うことができます。
父の兄弟を悪く言うつもりはありませんが、父とは血が繋がっていても母との血縁はありませんので、頭から信用しきることはできません。
そのような事情を父に説明したところ、理解してもらうことができ、快く遺言書を作成してくれました。
遺言書には、民法に規定されている相続割合を変更する効力が認められています。
もちろん、法定遺留分を侵害する指定を行なった場合には、侵害している部分については否定されてしまう可能性が残されていますが、兄弟姉妹には法定遺留分が存在していません。
ですので、父が母に全財産を残す旨の遺言書を書いておけば、その通りの遺産相続を実現することが可能になるのです。

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